出光、創業家との協議も遅れ 昭シェル株取得再延期

出光、創業家との協議も遅れ 昭シェル株取得再延期

創業家が昭和シェルの発行済株式の 0.1% 分の株式を取得、というニュース(出光経営陣が青ざめた 「想定外」の創業家「奇策」)を見てから注目していた。
創業家が合併に反対する理由は、社風が違うということらしい。出光興産は大家族主義を理念としていて、労組もない。あるセミナーで、創業者の理念や哲学を継承している企業は強いという話しを聞いたが、理念も哲学も時代とともに変えるべき場合もあるだろうし、合併を検討せざるを得ない状況はまさにそれを示しているのではないかと思っていた。今時、労組がないというのはどうなのだろう?
ネットで検索すると、「出光の5つの主義方針」が見つかった。それには大家族主義も含まれているが、「第一は人間尊重であり、第二も人、第三も人である」と書かれていた。ならば創業家側も経営者側もお互いに人間尊重でうまいこと着地点を探ることはできないものかなぁ… と思っていた。

だが、さらに検索すると、昭和シェルは数年前まで40年間も労組と裁判で不当労働行為についてもめてたらしい。また、労組が7つもあるし、ある労組は合併について機関紙にごちゃごちゃ書いているようだ。出光興産の創業家と経営者が人間尊重で折り合っても、昭和シェルに人間尊重は通じないかもしれない。創業家も嫌がるはずだ。