「節分」来年は”2月2日” 例年より1日早いのは124年ぶり

NHKのニュースで「豆まきが行われる『節分』は例年、2月3日ですが、来年2021年は暦のずれの影響で1日早まり、124年ぶりに2月2日となる珍しい年になります」と報じていたが、暦のずれとはなんだろう? 節分が一日早まったこと自体が暦のずれではないのかという気がする。

地球の公転は365日よりも6時間ほど長いので4年に一度の閏年で調整するが、正確に6時間ではないのでその差により春分の日が1日早まったのだと理解している。1太陽年と1年365日のずれの影響で、ならわかる。春分の日が1日ずれたため、なら(ずれが生じた理由の説明がなければイラッとするが)まだがまんできる。しかし、暦のずれの影響で、はトートロジーではないか。

二つのものを比べて差があるから「ずれ」と表現したのだと思うが、何と何を比べて暦のずれだと言っているのだろう。例年のカレンダーと来年のカレンダーを比べて日付がずれている影響で来年のカレンダーの日付は1日ずれている、とは言わないだろう。

無理矢理言い訳を考えるとは、暦とは二十四節気のことだ、かな? 暦の上では春ですが… というフレーズに馴染んでいるのでそれらしく聞こえるが、いや、雑節も含むだろう、普通。それに「国立天文台暦計算室によりますと、暦のずれの影響で来年は『立春』が2月3日で、『節分』が2月2日になるということです」とも言っているじゃないか(立春二十四節気、節分は雑節)。

たぶん国立天文台暦計算室は暦のずれなんて雑な言い方はしていないだろう、彼らはプロだから。少なくとも1太陽年のことから説明しているはずだ。来年の立春、太陽黄経315度は2月3日23時59分とも言っているだろう。1分のずれの影響で、と報じないのはなぜだろうと思う。暦のずれよりもたった1分のずれの方が視聴者へのインパクトは大きいだろうに。NHKの記者はプロではないのか?